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![]() 『めのまどあけろ』 文:谷川俊太郎 絵:長新太 福音館書店 1984年 780円 日本語で言葉遊びをやらせたら、この人の右に出る人はいません。無敵。そう言ってもいいでしょう。今回取り上げた『めのまどあけろ』の作者、谷川俊太郎さんのことです。「言葉遊び」界の巨人ですね。というか、谷川さんぐらいしかいないんじゃないでしょうか。そういう意味では、日本の絵本業界は明らかに人材不足です。 この本も言葉遊びの絵本です。感じとしては詩集に近いと思います。といっても別に小難しいわけではなく、あくまでも言葉遊びの延長線上にある詩たちですね。たとえば「ひっちらかし とっちらかし おっぽらかし おおあらし」とか。言葉のケツを「し」でまとめてます。英語で言うところのRhyme(脚韻)。谷川さんはこのRhymeがまたうまいんですよねえ。 本の中に「たらこ かずのこ さかなのこ」で始まる文が出てくるんですが、そのRhymeがこれまたお見事。感動モノです。ぜひ一度読んでみてください。 ひろ # by ehonnuts | 2009-06-15 16:10
![]() 『だるまちゃんとてんぐちゃん』 作/絵:加古里子 福音館書店 1967年 840円 この本の作者は加古里子(かこ・さとし)さんという男性なんですが、正直言って絵はあまりうまくありません。文も『ぐりとぐら』作者の中川李枝子さんのような言葉のセンスを感じさせる文章ではありません。でも、絵本としてはすごくおもしろい。子供たちにも人気がありますし。どうしてなんでしょうか(聞いてどうする)。 ひとつ言えるのは、ストーリーの積み上げ方がうまいということ。加古さんは工学博士でもあるんですが、その理系の脳ミソのせいか、話の展開に非常にメリハリがきいてるんです。サクサクって感じですね。 あと、絵の細部まできっちり描くのもおそらく理系だからでしょう。話の中にいろんな種類の靴や帽子が山のように出てくるんですが、それぞれ丁寧に描いてあります。子供はそういう細部を意外によく見てたりするので、それも人気がある理由のひとつなのかもしれませんね。 ひろ # by ehonnuts | 2009-06-05 11:19
![]() 作:中村牧江/林建造 絵:福田隆義 福音館書店 1997年 840円 はっきり言ってしまうと、これは日本語教育色の強い絵本です。作った方たちはそういうつもりはあまりないかもしれませんが、海外に住む私たちにとっては非常にありがたい本ですね。タイトルにありますように主役はナイフ。このナイフのいろんな変化を日本語で表現するわけです。 通常ナイフであれば「ナイフがまがる」「ナイフがおれる」など、その表現パターンはだいたい決まってますが、この本ではそういう物理的な縛りにとらわれない文を展開しています。たとえば「ナイフがほどける」「ナイフがちぎれる」など。絵本だからできるワザとも言えます。絵も限りなくリアルで、ホントにほどけたり、ちぎれたりしてるんですね、これが。 この本を作った方々は広告業界の人たちだそうです。シンプルだけど、言葉と絵の使い方がうまいのは、広告というバックグラウンドが関係してるんでしょうね。 ひろ # by ehonnuts | 2009-05-11 14:21
![]() 『おふろだいすき』 作:松岡享子 絵:林明子 福音館書店 1982年 1260円 日本語にはいろんな口調がありますよね。ペチャクチャしゃべるパターンやゆっくりのんびり話すパターンなどです。普段の生活の中で、そういう様々なタイプの口調を子供に体験させるのは結構大変。早口の親はやはり早口になりますし、ゆっくり派はどんなにがんばってもゆっくり派です。 その点、絵本はいろんなキャラクターの口調をはっきりと塗り分けることが可能です。書いてあるセリフを読むことによって、早口の親もゆっくり派に、あるいはゆっくり派の親も早口になれますからね。 本の中に出てくるキャラクターの“しゃべり”の書き分けという点において、今回取り上げた『おふろだいすき』は、そのお手本みたいな絵本です。ウミガメやペンギン、カバ、クジラなどが出てくるんですが、それぞれ“しゃべり”のキャラが立ってて見事ですよ。役者になった気分で読んであげてください。 ひろ # by ehonnuts | 2009-05-02 20:44
![]() 『ことばあそびうた』 詩:谷川俊太郎 絵:瀬川康男 福音館書店 1973年 945円 この絵本はちょっと扱いがむずかしい本です。私たちが普通イメージする絵本とは違って、完全に「ことば」が主役。ま、本のタイトルも『ことばあそびうた』ですからね。 たとえば「すりはする なにをする するりする うりをする」。字数と語尾を合わせて、リズムよく歌うように読むわけです。ただ問題は、こういうことばのあそびを子供がおもしろいと思うかどうか。微妙なところですね。ことばあそびのココロはわからないわけですし、楽しむというわけでもない。唯一おもしろそうなのは、ことばたちが紡ぎ出すリズムのみ。でも親としては、こういう日本語にもぜひ触れてほしい。 我が家では、子供が何かしてるとき、たとえば着替えてるときやお風呂に入ってるときなどにチョコチョコっと読んであげるようにしてます。童謡を歌うのと同じですね。リズムがあるので、結構耳からスルスル入るみたいですよ。 ひろ # by ehonnuts | 2009-04-22 12:09
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